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TOPコミュニティ連載コラム&チュートリアル>漫願成就 第1回



菅野博之先生プロフィール

1966年、北海道生まれ。1992年「夕焼けあんちくしょう」で「少年キャプテン」(徳間書店刊)のコミックス大賞を受賞し同作品でデビュー。 その後、少年マンガ誌を中心に活躍。2000年には「地球防衛企業ダイ・ガード」でキャラ原案を担当。同作品のコミカライズも手がける。
漫画を描くためにコミックスタジオを買ってしまった皆さん、買うかどうか迷ってる皆さんコンニチハ。これから漫画を描くために必要そうなことを皆さんに説明していきますね。最初の4回はまだ漫画も描いてないし、だいたい絵を描くソフトを買ったのなんてコレが初めてだって人のために、いろいろ描いてみようって話。もう描いてる人は、5回目以降に構成の話をするつもりなので、それまで見捨てずにちょっとの間待っててくださいね。

■まずは、落書きだ

コミックスタジオは漫画用のソフトだ、その通り。

「だから、このソフトを使って漫画を描かなきゃ」、「漫画を描けないのにこんなソフト要らないや」とかとか、思ってませんか。そこまで思いつめなくてもいいんじゃないですかね。

漫画を書くこと、イラストを書くこと、どっちも簡単にいえば絵を描くことでしょう。だから、まずは楽しく落書きをしてみましょう。描いて描いて、いっぱい絵を描いていけばそのうちこのキャラを動かしてみたいとか、こんなものを描きたいとかそんな思いが生まれてくるものです。もちろん、もう描きたい話がある人はそのためにキャラの設定や、漫画に出てくる小物、背景なんかを描くときにこれから説明することは、いつも必要になることなのでやってみましょう。

ソフトを立ち上げたときに「レイヤー」って書いてあるウインドウがありますね。ここにまず「鉛筆」を使うために「ネームレイヤー」を作りましょう。レイヤーのウィンドウで右クリック。「新規レイヤー」を選んで、レイヤーの種類で「ネームレイヤー」を選びます。


出来たレイヤーを反転させて、「ツールパレット」で「鉛筆」を選択。コレで落書きの準備は出来ました、なんか落書きの準備とは思えない大袈裟さですね(笑)

じゃ、落書きをしていきましょう。
とはいえ。コレはただの落書きなのでもうなんとなく、いつも紙に書くように落書きをしていくわけですね。で、書き終わったら、また「ネームレイヤー」を作りましょう。‥なぜって?それは、これから自分の絵のチェックをしてみようと思うからなんですね。気持ちよく落書きをする。これはもちろん一番のことなんですけど、どうせなら描いた絵を無駄にせず、絵が上手くなっていくほうがなんかお得感があるでしょう。そのために、絵をチェックして直してみる。このことで自分の絵のクセや弱点がわかるもんです。そしてそこを直してみると、意外と自分の絵っていいモノだって気づくと思いますよ。

とはいえ、まずは自分の今の実力でいけるとこまで行きましょう。「ネームレイヤー」を2枚くらい作ってしまいましょう。そして下のレイヤーにまずはお絵かき、それからそのレイヤーの線の色を変えてからなぞるように下書きを詰めてみましょう。


どうです。詰めてみましたか?
ここで、1回しっかり絵を詰めておくのは重要なので、がんばって「俺様ちゃん、今120パーセント!!」と力の入っちゃう感じでやってみてください。

出来ましたね、ではチェックをしていきましょう!

チェックのポイントは大きく次の2点です。

・歪んでないかな?
・バランスはどうかな?

だいたい初期の絵は、この2点がクリヤーできれば意外にそれぞれの個性が出たいい絵になっていくと思いますので、がんばって直視してみましょう(笑)まずは、歪みのチェックは「メニューバー」の「表示」から「回転・反転」、「左右反転」を選んで実行します。

直視しましょう。


どう?「うわっ!」て思わなかった?思ったでしょう、思うはずです。絵を描く人はみんな同じ道をたどっているはずです。初めて紙の裏から絵を見たときの衝撃ったらないです。そんなにひどくないだろうと、表を見たり、また裏を見て目を疑ったり。でもね、裏から見た絵が自分の実力‥というか「人が見たときの自分の絵」なんですよね。つまり自分の力不足がとってもわかりやすく見て取れるのが紙裏を見る、「左右反転」なんですね。

さて、力不足を実感したら(ちなみにここで力不足は無いと感じた人は第五回目まであまり意味の無い回が続きますので、また後ほどのご来店をお待ちしておりますって感じ)、もう一度ネームレイヤーを作って今のネームレイヤーの透明度を上げてその上に重ねて、絵を描き直してみよう、反転のままね(笑)。

以下同文。って言うかバランスチェックも同じような手順で進めていきましょう。今回はちょっと画面を離してみて見たりもしてくださいね。離れてみないと絵のバランスの歪みはわからないからね。だいたい2〜3メートルくらいね。

■上手く描けないときの取り込み頼み

さてここまでは真正直に自分の絵だけを描き、直してきましたがコレだけだと、いかんせんなかなか埒があかないというか、バランスの崩れは直しがたいんですね。なぜなら、もともと気づく力があればチェックなんかしなくても気づいて平気で描けてしまうからです。エーエー、世の中にはそんな憎たらしい能力を持った人間もいます、いますともさ。でも、われわれ凡人は努力するですよ、いろいろ練習とか楽に上達する方法を探したりとかしてね。そんなことで、ひとまず自分の絵の実力はわかったと。

じゃあ次は、まず人の絵をマネして描いて見よう、目の描き方とか全体のバランスのとり方とか、小物の省略の仕方とか「盗む」モノがいっぱいあるはずですからね(ヒヒヒ)

幸いここを見れているということは、ウェブにつながってるわけだから。きっと良いなって思った描き手サンの画像が、あなたのハードディスクにいっぱい入ってるでしょう。それをコミスタに取り込みます。「メニューバー」から「ファイル」、「読み込み」、「画像ファイル」といってご希望の画像を取り込みましょう。取り込みのサイズとかありますが、今は適当に描きやすい大きさで良いでしょう。レイヤーは線画なら「ネームレイヤー」で、カラーなら「下書きレイヤー」で、後のいろいろはほっときましょうかね。
同じ物を上が「下書きレイヤー」での取り込んだもの、下が「ネームレイヤー」で取
り込んだものです。

では、コレを下書き代わりに描いていきましょう。描きましたね、ハイ描きました。じゃ、下書きのレイヤーを非表示にしてみましょう。

直視してくださいね。

ハイ、もちろん絵はしっかりしてますね、バランスは取れてます。そりゃそうです、マネですから(笑)でも線がフナフナしてます。ハイ、それは今は良いです。今度は、元の絵を非表示にして自分が写した絵を今よりもっと薄く薄く10%くらいの透明度にして上からもう一度描いてみましょう。コレでだいぶ元の絵からずれてきたはずです。ではでは、「レイヤー移動ツール」を使って元絵と並べてみましょう。
自分の絵を元にするので、左手で描いてみました。

ハイ、直視。

元の絵に比べて歪みの激しいところが自分のクセです。クセというのは一概に悪いものとは言い切れないので、ここからはクセをそのまま自分の絵の味として伸ばしていくのか、直していくのかを決めて描いていきましょう。
さすがに二回左手で描くとひどいことに‥悔しいので右手で描いたのも並べてみましたが、大人気ないですか。

さて、クセをなくそうと思ったら特に、そうでなくてもバランス取りの苦手な君はついデッサンをしなきゃとか思いませんか?やめましょう、めんどくさいですし。

代わりに写真を取り込んで、それを線画にしていきましょう。欲しいのは人物や、モノのバランスですからコレが一番手っ取り早いです。

描き終わったら、絵を取り込んだときと同じようにレイヤーを移動して横に並べてみましょう。印象がだいぶ違いますよね。そして自分の絵を描くときとは、モノの大きさやバランスも違います。でもあまり気にしないでください。あくまでコレは練習で、見た目に変なバランスを取らずにすむために目と手にモノを覚えさせるための手順です。

だから、あまりいろいろ気にせずに自分の苦手なものの写真をダバダバと模写していきましょう。

そして、練習したことをちょっと気にしながら、またいっぱい落書きをしましょう。どうです、今度の落書きは一味違うんじゃないですか?

次回は、コミスタの機能「3Dデッサン人形」を使って人物を描いたりいろいろしてみましょう。



漫願成就のための
さて、それでは皆さん実際に描いてみようではないか!!菅野先生の絵を「マネ」して描いて「盗む」んでしまおうではないか!!ということで早速チャレンジ!!「盗む」ものがたくさんありましたか?っえ…ないっ…。ちゃんと直視しなさいよ!!

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(C) 2003 菅野博之/セルシス

ダウンロード

菅野先生が今回の講座の中で描かれた「鳥娘ちゃん」のBMP形式の画像データです。それぞれzip形式、sit形式で圧縮されています。ダウンロード後、お持ちの解凍ソフトで解凍して下さい。フォルダ「Sample」の中に「菅野先生お手本.bmp」、「お読みください.txt」が収録されております。「菅野先生お手本.bmp」をお持ちのComicStudioに読み込み、今回の練習用としてご使用下さい。

Zip形式(572KB)
Sit形式(244KB)



第2回へ続く

・1#まずは落書きだ
・2#人物の描き方
・3#3DLTはすごいぞ!!
・4#ペンで描くときもコツコツと
・5#視線は動くのか動かすのか〜構成その1〜
・6#集中線とスピード線と視線誘導/前編
・7#集中線とスピード線と視線誘導/中編
・8#コマ割と集中線と視線誘導/後編
・9#コマ割と集中線と視線誘導〜補足〜
・10#フキダシと視線誘導〜あまりにもビミョーな話〜
・11#続・フキダシと視線誘導〜あまりにもビミョーな話〜
・12#続々・フキダシと視線誘導〜あまりにもビミョーな話〜